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つづき
この曲は最初から最後まで、上の3段は輪唱になってるわ
こうやって同じ一つの旋律が
その時々によって主旋律や副旋律の役目をするの。それがこの曲の魅力の一つなのよ。
今度は下1段を見てみるといい
下の段はずっと同じ音の繰り返しになってる!
一番下のパートは2小節間のフレーズを28回ただひたすら繰り返すのよ
私はあるチェロ奏者の人にその質問をした時にその人はこう言ってたわ
「音符で見れば同じ事の繰り返しだけど、その2小節はどれも違う2小節の集まりなんだよ。1回のテーマと27回の変奏をどう弾くか、それを考えて弾くのがチェロの仕事であって、醍醐味でもあるんだよ。」
ってね 素敵だと思わない?
この低音の進行からカノン形式以外にもパッサカリアやシャコンヌのような変奏曲としても捉えられたりするわ
★パッサカリア、シャコンヌとは★
どちらも変奏曲の一種とされ、非常によく似た特徴を持った音楽の形式の一つです。
常に一定のメロディを刻む低音の上に様々なメロディが重なっていく、という定義が近年では一般的であり、もともと発祥した地から既に別なのですが音楽の観点で見るシャコンヌとパッサカリアの決定的かつ明確な違いは、現在ではほとんど皆無になっています。
それから、カノンを楽しむ上で欠かせないのが「通奏低音」というものを知ることね
まぁ簡単に言うと即興演奏の事ね
即興って、ジャズとかでもよく聴くお 確かアドリブの事だお!
う〜ん・・・この場合の即興はニュアンスがちょっと別かな。ソロみたいに前面に出るアドリブ演奏とはちょっと違って、最初から最後までずっと即興で伴奏に徹するの
通奏低音では普通、低音の旋律が譜面になってるの。この曲の場合は一番下のパートね。この音と他のパートのメロディで瞬時に和音を考えて弾くのが通奏低音での一般的な演奏方法ね
だからもちろん、通奏低音の弾き手によって曲の雰囲気もガラッと変わってしまう事だってあるわ。ある意味一番責任重大な部分かも知れないわね
ベスト・オブ・クラシック(1)Baroque ベスト・オブ・バロック
- アーティスト: オムニバス(クラシック),ローラ(ヤーノシュ),アーノンクール(ニコラウス),パイヤール(ジャン=フランソワ),シュレーダー(ヤープ),アンドレ(モーリス),ラリュー(マクサンス),ブリュッヘン・コンソート,ピエルロ(ピエール),ランパル(ジャン=ピエール),フランツ・リスト室内管弦楽団
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2002/03/27
- メディア: CD
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