生物の基本ノート[生化学・分子生物学編]
理系なら知っておきたい生物の基本ノート [生化学・分子生物学編]
- 作者: 山川喜輝
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2005/04/07
- メディア: 単行本
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この本結構良い!教科書をもっとわかりやすく噛み砕いて書いた本。図やグラフも豊富。ただ写真がない。
<<< 遺伝子の発見 >>>
・メンデル以前(融合説)「遺伝物質は液体として両親の生殖液中に存在し、受精にとってこれらが混ざり合うために、子は両親の中間の形質になる」
・メンデル(粒子説)「雑種の中でも混ざり合うことなく存在し、子を作る過程でそれらが再び分離する」
・液体状の因子 → 粒子状の因子 → 遺伝子 → DNA
メンデルの法則(優性の法則、分離の法則、独立の法則)。これは経験則。たくさん実験して成り立つとわかった。
それを遺伝因子を物質として細胞の中に見つけたのがアベリーの実験。
R型菌からS型菌へ形質転換(グリフィスの実験)の応用。S型菌をすり潰して、タンパク質、多糖類、DNAにわけた。
DNAのみ形質転換 →遺伝子はDNAだ!しかし、科学者はDNAはヌクレオチドが交互に並んだ単純な物質だ、またはタンパク質だと思っていた。
その後、シャガルフの法則、バクテリアファージを用いた実験によって再び遺伝子の本体がDNAであることが示される。
・DNA=ヌクレオチド=糖+リン酸+塩基
・二重らへん 塩基の相補性
・「遺伝情報の伝達」という形のないものを考える → 分子生物学の幕開け
・シャガルフの法則 → 二重らへんの発見
・A=T、G=C
・(A+T)/(G+C)の比が生物種によって一定
<<< 原核細胞の転写・翻訳 >>>
・原核細胞のDNAは、イントロンをもたない
・原核細胞の転写と翻訳は、同時に行われる
・転写されたmRNAは加工されず、そのまま翻訳される
<<< 真核細胞の転写・翻訳 >>>
・真核細胞の転写は核内で行われ、翻訳は細胞質で行われる。
・mRNAはプロセシング(スプライシングなど)の過程を経て、核の外へ運ばれる。
<<< 真核細胞のDNA >>>
・エキソン → DNA上のタンパク質に翻訳される領域
・イントロン → DNA上の翻訳されない領域
・スプライシング → mRNAからイントロンを取り除き、エキソンだけをつなぎ合わせること
<<< 分泌されるタンパクのゆくえ >>>
リボソーム → 小胞体 → ゴルジ体 → (分泌)
<<< タンパク質の処分 >>>
・プロテアソーム → 形のくずれたタンパク質や折りたたみに失敗したタンパク質を分解する。
・ユビキチン → プロテアソームで処分すべきタンパク質に貼られる目印。