「赤とルージュ」

シャネルのトップ・カラー・クリエーター ドミニク・モンクルトワ
シャネル日本代表 リチャーオ・コラス
桜の直衣 仙石宗石
染色家 吉岡幸雄

  • ドミニク
    • 色に光の効果を加えたい。
    • 30年以上。チップ・カラー・クリエーターとして業界を走ってきた。
    • シャネルに見出された。
  • シャネル
    • 口紅の赤に青を微量入れる。大切にした。赤が輝く。
  • ドミニク
    • コチニールを超える赤を探し求めたい
    • 「日の丸の赤は光、生きている。」
    • 蛍光ペンの色合いが口紅になったら面白くありませんか?」
  • 仙石
    • 衣紋道
    • 直衣の赤 光が通ると直衣全体がほんのり桜色になる 繊細な色
  • 吉岡
    • 太陽神のイメージがある。 赤をとってくる
  • ドミニク
    • 蘇芳(すおう)。この色はさっきの直衣にも使われた都の色。
    • 赤の中に黒を感じる。光も感じる。我々の世界にはない色。
    • 日本の赤の伝統色50色を吉岡から見せてもらう。
    • 艶紅(ひかりべに)が気になる。
  • 艶紅(ひかりべに)
    • 光を当てると黄に光る。日の丸の赤。
    • 紅花から作る。黄色を取り除くことで赤色を得る。
      • 水につける。
      • アクを入れてアルカリ性にして水で抽出する。この時点ではまだ黄色。
      • 米酢を入れて中和する。赤色になる。
      • 麻布を入れる。色素が吸いつき、赤色を研ぎ積ますことができる。
      • 繰り返す。
  • Q.古代の色はなぜ色あせないのか?
    • A.蛍光しているから。例)浮世絵に光を当てると光る。植物性、子孫を残すため。
  • 混ぜる
    • コチニールと紅花とを比べた時、紅花には蛍光が見られる。
    • 混ぜてみた。蛍光のある赤ができた。
    • フランスと日本が融合した瞬間。
    • できた赤は、青味のある力強い色。ふつう、沈んでしまうがこの色は力強い。
  • ドミニク
    • 「蘇芳」と「コチニール+紅花」の2種類を作る。21世紀の赤。

古都の十二色

    • 京都では、夏冬で暖簾を変える習わしがある。
    • 作り方。もち米で文字を書く→書いたところは後で白く残る。
    • すくもと木の灰と石灰を入れる→「藍の花」が表面に出たら染めることができ

る。

    • 藍→葉だけとる(風で)→感想→発酵
    • 布を入れ、取り出して空気に触れさせる。4回繰り返す。洗う→藍が出てくる。
  • 臙脂(えんじ)

る。

    • お湯に入れた瞬間から赤色に。煮詰めると濃くなる。
    • 色が薄いから何回も染める。
    • 豊臣秀吉、臙脂に魅せられた。ペルシャの絨毯をはさみで切る→陣羽織にして

しまった。

    • 臙脂の色に権力を見た。
  • 柿渋。
    • 防水、防虫効果がある。生活の中に取り入れた。
    • 伊勢型紙。接着剤として柿渋を使う。
    • 布の染め物に、型として伊勢型紙を使う。のりを塗る→色を付ける→洗う→のり

を付けた部分が白く残る。

    • 使用した伊勢型紙は柿渋を塗って保存する。使えば使うほど強くなる。
    • 炎の中の色。恐れ敬った。
    • 水銀朱。春日大社
    • にわかを入れてよくかき混ぜる。塗ったばかりは鮮やか。時間がたつと落ち着

く。

    • 朱には、人々を厳かにする力がある。
    • 「墨に五彩あり」
    • 作り方。植物の油を燃やしたスス→温めたにわかを混ぜる→光沢が出るまで足で

踏む→手でコロコロと転がし、形作って型に入れる→乾燥

    • 水墨画。下書きなしで頭の中の想像だけで一気に。
  • 刈安
    • 元寇。蒙古軍がやってきた。
    • モンゴル→機能重視。動きやすい。軽い。
    • 日本→美を意識
    • 鎧の中の黄色。鮮やかさと渋みを持った落ち着いた黄色。
    • 死に装束の代表。