書店繁盛記

田口さんが副店長を務めた大型書店「ジュンク堂」が舞台。

書店繁盛記

書店繁盛記

P.63「多刷本を探してみると」
週刊朝日』が刷りを重ねた本の特集を組みたい、と言ってきた → 探す
法則性を見つける "初版が古い(できれば1950年代まで)、本が薄い"

P.176

 別の表現をするなら、ジュンク堂人文書は「できるだけ揃えました。選ぶのは<あなた・読者>です。検索システムが選ぶお手伝いをします」という方式。リブロは「時代や思想をキーにして本を選び、棚を作りました。選んだのは<私・書店>です。このコンセプトに共感したら買ってください」となる。

紀伊国屋書店は、「ベストセラーは必ず置いています。とにかくべストセラーを大量に置いてあります。」という感じらしい。


P.213

 どうやら矢寺の戦略は、専門性が高すぎて一般に流通しない本を取り込むことにあるようだ。「必ずマーケットはあります。どうしてかというと、理工書は専門分野のみで流通している実務書が非常に多くて、その情報を集めて本の仕入れをすれば、お客さんは来てくれるから」「どうやってその情報を集めるの」「お客さんが教えてくれます。私は、書店員は謙虚であれ、と教えられました。お客さんのほうが専門家だと。お客さんは専門性の高い特殊な本を私たちの版元を教えてもらって、いろんな本を直接に仕入れました。今の棚はお客さんが作った棚ともいえる、と思います。でも、それができるのは、やっぱり情報が集中する東京だからですよね」

カルチュラル・スタディーズ入門 (ちくま新書)

カルチュラル・スタディーズ入門 (ちくま新書)

Wikipedia:カルチュラル・スタディーズ

カルチュラル・スタディーズ (Cultural studies) は、20世紀後半に主にイギリスの研究者グループの間で始まり、後に各地域へと広まって行った、文化一般に関する学問研究の潮流を指している。政治経済学・社会学・社会理論・文学理論・メディア論・映画理論・文化人類学・哲学・芸術史・芸術理論などの知見を領域横断的に応用しながら、文化に関わる状況を分析しようとするもの。スチュアート・ホールとディック・ヘブディジによって1964年にバーミンガム大学に設立された現代文化研究センター(CCCS - Centre for Contemporary Cultural Studies)がこの造語の起源であり、また主要な震源地となった。いわゆる高級文化だけでなく、サブカルチャー(大衆文化)をも手がかりとしうる点に、古典的な研究とは著しく異なる特徴がある。なお、日本語に直訳すれば「文化研究」だが、日本国内ではもっぱら「カルチュラル・スタディーズ」と表記される。