センター!センター!

http://www.dnc.ac.jp/old_data/exam_repo/21/pdf/21hyouka05.pdf
国語

評論

  • 問4

一番多い誤答は1 。これは単純に子どもたちの行動を段階的に説明しただけの選択肢であり、正答では、それぞれの段階で、どのような条件下にある子どもたち存在する可能性があるのか、といったもう一つ高次の話題が展開されているので、そこまで及んでいる2が最も適当。

古文

  • 総括

問題文の分量は、ある程度物語の展開を取り込もうとしたため、例年よりも若干長めとなってしまったが、高等学校の古典になれ親しんだ受験者には入りやすい内容であるためか、全体の得点率は5割強と毎年の揺れの範囲内であり、適切な難易度であったと思われる。

  • 問6

問1〜5に抵触しない問題文の部分に関して、この文章の筋立てが正確につかめているかを確認する問題である

漢文

  • 問4

第2段落の議論の展開の仕方を表現上の特徴から問う問題。第2段落では歴史的事実が漸層的に述べ連ねられ、第1段落で提示された「西施が呉を滅ぼしたのではない」との主張を論証している。このことが理解できているかを問うとともに、それぞれの文同士のつながりや表現上の連関が理解できているかも問う。新傾向の問題であり、設問に加えられた工夫については高く評価されているが、正答率は低かった。受験者は新傾向の問題に対応できなかったのであろう。疑問・比喩・反語など漢文の基本句形や故事成語などをまずしっかり学習して、さらに応用できるようになってほしい。

http://www.dnc.ac.jp/old_data/exam_repo/21/pdf/21hyouka59.pdf
英語
本年度は第1問のCを除いて、大きく形式を変更した問題はなかったが、昨年度の問題で改善の指摘を受けた点を踏まえて、問題形式の調整、内容面の充実化を図った。その結果、センター試験実施後に寄せられる質問等は例年に比べて少なく、各方面からのコメントもおおむね肯定的であった。


教科担当教員からは、特定の大問を中心に使用語数が増え、受験者の負担感が増していると指摘があった。問題作成部会においては、このような意見を真摯に受け止めて、可能な修正点について検討を重ね、今後の作題の改善につなげていくことが必要である。

ということは傾向は変化なしで易化???

http://www.dnc.ac.jp/old_data/exam_repo/21/pdf/21hyouka47.pdf
物理

  • 第1問

本部会としても実験・観察における考察の重要性を意識させる作題を今後も行っていきたいと考える。

  • 第4問

Bについて、浮力は「力学の主要なテーマではない」との指摘もあったが、「物理?」で学習する重要な概念であり、本部会としては避ける必要はないと判断する
Cは、新教育課程になって初めてのP−V図を用いた設問である。「『物理?』と『物理?』のどちらの範囲であるか、少し怪しい」という指摘もあったが、「物理?」で学ぶボイルの法則やシャルルの法則だけで自然に解けるよう工夫している

http://www.dnc.ac.jp/old_data/exam_repo/21/pdf/21hyouka20.pdf
倫理

  • 第1問

ただ、難易度においては、「全体的に易しい問題である」「容易に正答できる」「誤答がはっきりしすぎている」「易しい設問である」との評価がなされており、この点については、実際の正答率も高く、納得するところである。しかし、第1問においては、心理問題であるがゆえの特有の問題を抱えている。すなわち、問2、問3で見られるように、知識問題でないがゆえに、正答に結び付くヒントがないと正答の判断があいまいになり、多義的にとらえられる可能性が高まる。一方で、多義性、あいまい性を排除するために、ヒントを出したり、誤答性を高めると、問題としての難易度が低くなってしまう。そのようなジレンマがつきまとうのである。この点については、問題作成上の、今後の大きな課題となろう。

  • 第2問

人口に膾炙している「復讐するは我にあり」についても、間違った解釈をしている若者も少なくない。そのような思い込みや「偏った」見方を正すことも、源流思想の課題である。それは、問1で孔子の説く「恕(他者に対する思いやり)」を問うたのに対して「仁」と間違って答えた受験者が3分の1もいたこと、問4「復讐するは我にあり」の正答率が低かったこと、問7では老子の説く「争いを避ける生き方」を、単純に「無為自然」という言葉だけで偏った理解をしている受験者が4分の1以上もいたことなどからも明らかである。
まもなく裁判員制度が導入されようとしており、裁判が復讐の場となるのではないかと危惧する向きもある。そのような現実社会で、いずれ裁判員を経験するであろう受験者には、古来、先哲たちが克服しようとした人間の復讐心と、その対極にある寛容の心について考えてもらうことは、受験者一人一人にとって、必ずや大きな意味を持つことになるだろう。

  • 第3問

問8
正答選択肢をまず作り、それと差別化を図りつつ誤答選択肢グループを作成するという作り方をしたが、結果として「白か黒か」という二分法的な選別が明示的に働いてしまったかもしれない。検討すべき点であると考えている。

  • 第4問

そして、そのリード文をもとに基本的な学習事項を問うとともに、高等学校学習指導要領の「良識ある公民」としてどのように「理性」を生かしていくのかを考えることができるよう作題に配慮した。

  • 第5問

一般的に正しいとされているルールにただ従うだけでなく、受験者が自分とは異なる環境におかれた具体的な人々にも関心を向ける機会の提供を心掛けた。