ホメロスがなぜ倫理に…

あけましておめでとうございます。




問1 ⑴ 神話的思考の代表者ホメロスを問うた。正答率は高かった。

Wikipedia:ホメーロス
ホメーロスギリシア語:Όμηρος ラテン文字表記:Homeros)は、紀元前8世紀後半頃(?)に盛時をおく古代ギリシアの伝説的な詩人である。古代ギリシア語の発音では「ホメーロス」の方がより正確である。ホメーロスの言語は主にイオニア方言からなり、ヘクサメトロス(六脚律)と呼ばれる韻律で歌われた英雄叙事詩である『イリアス』(イーリアス)と『オデュッセイア』(オデュッセイアー)の間に大きな言語的・文芸的な区別は存在しない。

http://www.dnc.ac.jp/old_data/exam_repo/19/pdf/19hyouka20.pdf

第1問

問1 ⑴ 神話的思考の代表者ホメロスを問うた。正答率は高かった。

第2問

イスラームに関する問7について、「?の誤りが明白であるため、解答は容易である。もう少し選択肢に工夫が欲しい。」という評価委員会からの意見があったが、イスラームに関する現行教科書の記述が極めて少なく、近年は追試験とともに2題ずつ出しつつ、バッティングを避けるなどの工夫を試みているため、かなり出題の幅が限られてくる点を理解していただきたい

第3問

日本思想の分野における作問で苦慮したのは、この分野の教科書記述が和辻哲郎『日本倫理思想史』の強い影響下に記述されているため、問題のパターンが出尽くしているということであった。西洋思想の分野では有名な思想家に関する新しい角度からの記述が見られるのに比べ、日本思想に関しては従来からの記述が相変わらず踏襲されており、もっと取り上げられてしかるべき思想家(たとえば山崎闇斎、契沖など)の記述がほとんどないなど、憂慮すべき問題である。
そのため、今回、和?A的テーマから離れるべく、通俗的な日本思想の理解を再考してみるということを考え、企業家によってしばしば言及される「和」を考察することに思い至った。「和」を主要テーマとして、聖徳太子伊藤仁斎荻生徂徠和辻哲郎を取り上げることを決めたが、聖徳太子和辻哲郎に関する教科書の記述が極めて表面的で、基本的な事項が理解されていないことが懸念された。そのため、十七条憲法第一条や、和辻哲郎「間柄的存在」の正確な理解を問い、受験者の「和」の正確な理解を促し、付和雷同的・集団主義的理解を再考することを意図して作問した。

  • 問1

問1 13 は、伊藤仁斎の思想のうち、「和」に関係する徳目を答えさせる基礎的知識を問うた問題。仁斎と言えば条件反射的に「仁愛」を想起する受験者が多いと思うが、「忠信」(=ありのままの自己で他者に対すること)をもって他者に接することの持つ意味を問うた。正答率は2割半ばで、予想外に低かった。