霞ヶ関へようこそ
霞ヶ関の掟 官僚の舞台裏―役所の常識は世間の非常識 キャリア官僚が明かすお役所の驚くべき実態
- 作者: 林雄介
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2003/05/01
- メディア: 単行本
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霞ヶ関の見所、役所仕事についての提言など。
休日の東京メトロ霞ヶ関駅出入口。閑散としている。
「土日に出勤してくると、静寂の中に霞ヶ関があるのだ。」
P.140 霞ヶ関には秘境が多数残っているこの真実
近くに松本桜という老舗があるが、実は厚生労働省に近いレストランの方が穴場である。さらに日比谷公園を抜けると帝国ホテルがある。明治時代に建てられた日本で一番格式の高いホテルである。
この地下にあるラ・ブラッセリーというビストロがある。フレンチだが2000円前後でランチを食べることができるのだ。外国人客も多く雰囲気も味も良く、価格もお手ごろなので帝国ホテルでは一番のお薦めである。僕もよく通っていた。
昼時は、法務省の高層ビルの屋上にあるレストランも、味はいまいちだが眼下に皇居を一望できる絶好のデート・スポットである。ここも、よく利用していた。
P.141 霞ヶ関のへ実はいつもにぎやか
霞ヶ関は、いつもにぎやかである。外務省の前には、常に愛国者団体の方の街宣車がいる。様々な外交問題で、義侠心にあふれた愛国者団体の方が、抗議活動に訪れるのだ。
(中略)
街宣車もデモも連日ある。しかも霞ヶ関の省庁は冷房が利かない。省エネのため、夕方になると冷房も暖房も止められるのだ。そこで、夏には窓を開けている省庁が多い。だから、仕事をしていても、デモ隊や街宣車の大音量が常に聞こえるのである。
いま、中央省庁の建て替えが進められている。
しかし、財務省が、財務省庁舎は歴史があるからという理由で、高層ビルへの建て替えを断ったらしい。財務省の建物は、戦前からあり、戦時中の軍部クーデターによる射撃後も残っているそうである。
さて、江戸城の石垣や門が残る皇居も歴史的な名所だが、やはり、霞ヶ関で一番の名所は旧法務省の赤煉瓦庁舎である。明治時代に建設された重要文化財である。
夜、ライトアップされた法務省の赤煉瓦庁舎を見上げると、一瞬明治時代にタイムスリップしたようなノスタルジックな気分になる。